済州で講演する廬武鉉財団のユ・シミン理事長
画像:済州の声
盧武鉉(ノ・ムヒョン)財団のユ・シミン理事長が、2ヶ月半にわたって行われた検察の無理な捜査について「検察が一部マスコミを利用し、政治的目的を達成するために行った心理戦だった」とし「しかし”スモーキングガン“が無い」と指摘した。
またユ・シミン理事長は、キム・ギョンロクPBのインタビューをめぐるKBSとの問題について「9月10日に行われたキム・ギョンロク氏のインタビュー内容は、資本市場法違反の素地は無いということだったのに、KBSは証言の趣旨とは正反対に報道した」とし「取材倫理という以前に歪曲報道したもの」と批判した。
廬武鉉財団済州委員会は12日午後3時、済州市蓮洞のウェルカムセンターで第9期盧武鉉市民学校2講「朝鮮半島と北東アジアの平和」をテーマに特別講義を実施した。
特講の講師は、曺国戦争の真っただ中にいる廬武鉉財団のユ・シミン理事長が務めた。
ウェルカムセンター内のウェルカムホールは250席規模だったが、座席が足りずステージ前や階段に座るなど、財団の会員のみならず済州道民も多数参加した。
関心は「朝鮮半島と北東アジアの平和」という特講テーマよりも、現在、大韓民国で3か月近くにわたって繰り広げられている「曺国(チョ・グク)法相論議」だった。
ユ・シミン理事長は質疑応答の時間に、自分がなぜ曺国戦争に参加することになったかということから詳細に説明した。
ユ理事長は「いわゆる瑞草洞と光化門に代弁される曺国戦争が3ヶ月のあいだ続いている」とし「一方では検察改革のために曺国氏が法務省長官として検察改革を推し進めるべきだと言い、他方では子供の表彰状偽造、私募ファンド疑惑などがあるから退くべきだと言っている」とした。
ユ理事長は「19世紀末のフランスでは、ドレフュス事件をめぐり20世紀まで数年間、賛否を分けて争ったが、韓国でもそれほど酷いものではないにしろ、曺国に起因する争いが繰り広げられている」と診断した。
検察の曺国長官に対する捜査についてユ理事長は「2ヶ月半の間、検察が一部マスコミを利用し、政治的目的を達成するために繰り広げた心理戦」と評価した。
ユ理事長は「最初に検察が乗り出すのを見ていたら、何かがあるようだったし、マスコミ報道も8月末までに数万件があふれ出し、疑惑を提起したり非難していたので怖かった」とし「検察が何か動かぬ証拠を確保したと思っていた」と語った。
しかしユ理事長は「8月下旬になって、検察がどうも(証拠を)持っていないような気がしてきた。当時、実に70箇所以上も家宅捜索したにもかかわらず、これといったものが無いようだった」とし「何かがあったなら、あんなに家宅捜索をしていない。だから私が参戦することにした」と紹介した。
ユ理事長は「検察が何かを握っていたとすれば、大統領が海外歴訪から帰国して曺国長官を任命した9日以前に曺国長官夫人である情景芯教授を召喚し、犯罪事実の有無を証明すべきだった」とし「私が検事なら本当にそうしていたし、そうしていたら大統領府は曺国長官を任命しなかっただろう」と述べた。
済州で講演する廬武鉉財団のユ・シミン理事長
画像:済州の声
ユ理事長は「検察には曺国長官に対する“スモーキングガン”がない。検察がはったりをかけながら“ホラ”を吹いている」とし「私が見るところ、検察が曺国と情景芯教授の犯罪証拠を見つけられなかったことはほぼ確実だ」と自信を見せた。
ユ理事長は「特捜部の検事と捜査官を何百人も動員し、家宅捜索も100件以上行った」とし「9月3日に情景芯教授の召喚が秒読みだと言っていたが、40日経っても秒読みで、証拠もない。検事は証拠をもって話すべきなのに、なぜ被疑者の自白に頼ろうとするのか理解できない」と批判した。
ユ理事長は「検察が近いうちに捜査を終結すると見られるが、率直に言って検事たちも不安だろう」とし「拘束令状を発行するほどの証拠があるのなら、拘束令状を請求するか、あるいは在宅起訴することになるだろうが、悩みが多いだろう。真実と事実に即し、検事として判断しなければならない」と注文した。
キム・ギョンロクPBのインタビューをめぐって起きているKBSとの紛争についてユ理事長は「私がキム・ギョンロク氏に行ったインタビューとKBSが行ったインタビューの内容はほぼ99.9%同じ」とし「キム・ギョンロク氏の発言内容は、資本市場法違反の素地がないというものなのに、KBSは逆に資本市場法違反の容疑が確認されたと報道した」と皮肉った。
ユ理事長は「KBSは9月11日に2件、12日に1件など3つの報道をしたと言うが、取材倫理あるいは論理的に見て正常な言論活動とは思えない」とし「キム・ギョンロク氏を道具に使ったもので、歪曲報道した」と述べた。
ユン・ソクヨル検察総長が文在寅大統領に”独対”(官吏が単独で帝王に見(まみ)え政治に関する意見を上奏すること)を要請した事実はないと主張したことについて、ユ理事長は「彼が8月に行ったことを知っている」と反論した。
ユ理事長は「最高検察庁は曺国長官に対する内査データがないとしたが、すでに内査データはあった。ユン・ソクヨル総長は曺国氏が法相になってはいけないと大統領府に意思を伝達した」と述べた。
ユ理事長は「最高検察庁はユン総長が文在寅大統領との単独面談を要請しなかったと表明した」としながらも「私は彼(ユン総長)が8月に行ったことを知っている」と述べた。
検察がユ理事長に「告発までされている方が不正確な事実をもって放送している」と遺憾を表明したことについても反論した。
ユ理事長は「検察の発言は、“お前気をつけろ”と私を圧迫したものと思われる」とし「すでに検察は、私の告発事件について西部地検刑事3部に割り当て、私を近いうちに召喚するという意味に読み取れる」と述べた。
ユ理事長は「私に対する告発は虚偽事実の流布と業務妨害だが、私が誰の業務を妨害し、どんな虚偽事実を流布したのか」とし「私の考えでは告発が成立しない」と述べた。
ユ理事長は「万一検察が私に出頭を要請しても、私は出頭しない」とし「検察が私に会いたいなら、裁判所に行って勾引状か逮捕状をもらって来なければならない」と述べた。
記事出典:済州の声