[チン・ビョンフン記者] これまでメディアの検察発報道に一方的に曝されていた曺国(チョ・グク)法務省長官の娘チョ・ミンさんが10月4日、tbs FM『キム・オジュンのニュース工場』に出演し、自分の決意と立場を伝えた。放送はチョ・ミンさんの日程により事前録音された。現在検察の捜査が進められている事項については言及できなかったが、その他のいくつかの立場を伝えた。
チョ・ミンさんは、母親の情景芯(チョン・ギョンシム)教授が娘を保護するために、してもいないことを検察で陳述するのではないかと心配しているように見えた。チョ・ミンさんは「大学と大学院の入学が取り消される可能性があるという記事を見た。検察で表彰状偽造や入試妨害により私を起訴する可能性があると思った。私はボランティア活動やインターンシップをしてもらったものを学校に提出した。偽造したことはない」とした。それとともに「私を保護しようと、母がしてもいないことをしたと言うのではないかと心配になり出てきた」と付け加えた。
続いて「母にそうしないように話した。それでも子供だから私なりに心配になった。私がどんなに言っても、母が捜査を受けている私を保護しようと、そうしてしまうのではないかと心配になる。どうやったら防げるかと悩んだ末、この方法しかなかったので出てきた。この場を借り、私は構わないからそんなふうに考えないでほしいと公の場で明らかにしたくて出てきた」と伝えた。
チョ・ミンさんは、母親のチョン・ギョンシム教授が大事故の後遺症によりいつも辛そうにしており、最近は今回のことで悪化している状況で、健康状態が良くない点を強調した。その一方で、大袈裟に病気ぶっていると言われそうでこういうことを言うのも気を使うとした。現在メディアが24時間、チョ・グク一家を取材する点については「その方の職業」としながらも「私の家族全員がメディアの獲物になった。通常の辛さではない。あまりにも残忍だ」と述べた。
本人が起訴されるかもしれない状況については「私の人生の10年が消えることになるのだから本当に悔しいだろう。しかし高卒になったとしても構わない。試験はまた受ければいい。三十で医師になれなくても四十でなればいい。また医師になれなくてもこの社会で他の仕事をすることもできると思う。しかし母がしてもいないことで私のために責任を負うのは耐えられない」と話した。
続いて「両親に聞かないでインタビューを決心した」と付け加えた。前に父のチョ・グク長官に相談したが、インタビューを強く反対した。今回のインタビューは、もう大人になった自分が立場を伝えようとして出てきたという。チョ・ミンさんは「両親にとって私は幼い娘なので、とても心配する。私はもう成人であり、これは私のことだ。この部分は両親を通さず立場を伝えしようと思って出てきた」と話した。
チョ・ミンさんは「令状が発行されるだけでもぞっとする」とし「メディアの報道を見ると母はすでに有罪であるように見える。母は真実を法廷で必ず明らかにするだろう」と強調した。今後平凡な学生として生きるのが難しいかもしれないというキム・オジュン工場長の質問には「私も法廷で最善を尽くし真実を明らかにする。私の人生もこれから新しく開拓する」と答えた。
チョ・ミンさんはこれに先立ち「最初はとても悔しくて一日中泣きもしたが、今は必ず乗り越えようと毎日心に誓っている」と伝えた。母親のチョン・ギョンシム教授は父のチョ・グク長官に「私は大丈夫だから(検察改革を)あきらめてはいけない」と言ったという伝言も付け加えた。未だにチョ・グク長官一家を信じられないという人々については「どうせいくら言っても信じないだろうから釈明しない。私の決意と立場を伝えに来た」と話した。
これに先立ち、チェ・ソンヘ東洋大総長については「部屋に呼んで別途にお小遣いもくれ、可愛がってくれた。母とも近い間柄だと承知している」とし、表彰状を発行したことがないという発言に対して「私の考えはあるが、明らかにするのは難しい」と話した。検察は去る9月6日に開かれたチョ・グク法務省長官候補者の人事聴聞会当時、無理な起訴をしたという指摘が出ている。
唯一検察が起訴したチョン・ギョンシム夫人の私文書偽造容疑は、偽造された文書を実際に使用した行為、つまり偽造私文書行使罪(偽造した私文書などを本物の文書として使用することにより成立する犯罪)と併せて起訴するのが一般的だ。チョ・グク長官の娘が表彰状を入試に使用したのは2014年で、偽造私文書行使罪の控訴時効がかなり残っている状況で検察が急いで私文書偽造だけを起訴したものだ。
検察の控訴状を見ると、チョン・ギョンシム教授が姓名不詳者、つまり身元が分からない誰かと一緒に娘の表彰状をこっそり作り、総長の許可や決裁を経ないまま職印を勝手に押したという容疑になっている。控訴状では印鑑を直接押して偽造したと表現した。現在チョ・グク長官の娘の表彰状は画像でのみ残っている。
去る10月1日のMBC『PD手帳』では、専門家と一緒に東洋大卒業生が受け取った賞状とチョ・グク長官の娘が受け取った賞状の職印の違いを確認し、偽造された印鑑ではなく東洋大総長の職印である可能性が高いと分析した。そうであるなら、表彰状の職印を誰かがこっそり押さない限り偽造の可能性がないということになる。東洋大関係者は制作陣に、こっそり表彰状の職印を押すというのは話にならないと指摘した。検察の控訴状では、誰と共謀したのか、印鑑をどうやってこっそり押したのかを特定できなかった。
人事聴聞会当日、自由韓国党のヨ・サンギュ議員(国会法制司法委員長)は、チョ・グク長官に向かって夫人が拘束され得るという発言をし、論議を呼んだことがある。KBSのチェ・ギョンヨン記者は「聴聞会であんな発言がどうして出るのか疑問だった。しかも中立を守るべき委員長が... 」とし、現職記者が制作陣に検察・保守政党・メディアのコネクションに対する疑念を漏らしたりもした。
その現職記者は「検察が特定の記者たちに“われわれは11時頃に裁判所に(控訴状を)送るだろう。しかし発表は12時以降にするから、そのつもりで朝の資料を準備しろ”とヒントを与えた。検察と保守政党とメディアの3者コネクションが作動した時間だったようだ。8時から12時までの間に」と明らかにした。法曹界の人士らは制作陣に「検察の無理な起訴」と指摘した。
制作陣は表彰状論議が起こる前、チェ・ソンヘ総長の怪しい行動があったという情報提供も受けた。検察の捜査が行われる前、自由韓国党の関係者から一種の諮問を受けたというのだ。チェ・ソンヘ総長側近の録音を聞いてみると「すでに8月20日から準備していたんだよ。学校はどう行くのか。岐路に立っていたんだ。チョ・グク(長官)側に間違って味方しておいて自由韓国党が政権を握ったら、学校の門を閉じなくてはならない。そうじゃないか。自由韓国党が(学校を)放っておくと思うか?」と言っている。声の主は東洋大の生活館長だった。
彼は録音について知らないとしたが、内容をさらに聞いてみるとかなり具体的だった。続いて聞いてみると「27日にすぐソウルに行き、OOO(前自由韓国党の高位関係者)とOOO(前教育監)とにすべてソウルに来るように言い、ソウルで会った。それなら、チェ・ギョイル氏が一番近くにいたから、疎通しただろう」とした。自由韓国党のチェ・ギョイル議員は、チョ・グク長官の辞任要求に誰よりも積極的だ。
東洋大がある栄州(ヨンジュ)市はチェ・ギョイル議員の選挙区だ。選挙区の関係者らが東洋大で堂々と党員を募集していた。東洋大の前関係者は「チェ・ギョイル議員が国会議員になる前、公薦を受ける前に(チェ・ソンヘ総長が)慶州チェ氏の宗親会ではなく「チェ氏は一つだ」としながら(全体)チェ氏の宗親会を開いた。学校(東洋大)で宗親会を開き、言ってみればチェ・ギョイル議員を紹介する席だった」とした。
2015年に慶州チェ氏の宗親会が開かれた場所は東洋大本館だった。当時の宗親会会長はチェ・ソンヘ総長で、同じ宗親であるチェ・ギョイル議員も参加した。翌年チェ・ギョイル議員はセヌリ党の3選議員を押さえ、20代国会議員に当選した。東洋大の前関係者は、チェ・ソンヘ総長とチェ・ギョイル議員は非常に親しい間柄だと主張した。
チェ・ソンヘ総長は制作スタッフに「政治をする人々にはほとんど会わない」とし「チェ・ギョイル(議員)も一度だけ会った」と強調した。しかし制作陣が確認した結果、二人が公式的に会っただけでも複数回だった。2016年の栄州ソンビ文化祭、2018年の栄州リンゴ祭りなどチェ・ソンヘ総長はいつもチェ・ギョイル議員の隣で写真を撮った。
そればかりか、東洋大が3年前に老朽建物と土地を自治体に売却したが、この過程でチェ・ギョイル議員が助力したという安東MBCの報道も出た。当時栄州市議会議員であったA氏は「(同席していた東洋大関係者が)学校が難しいから(建物の)売却をしてくれたら良いという方向に... 私を圧迫しようとして呼んだのは間違いない」と強調した。
記事出典:topstarnews