カン・ギョンフン記者 qa@vop.co.kr
発行 2019-11-27 17:49:52
修正 2019-11-27 22:11:58
曺国(チョ・グク)前法相一家に対する広範な捜査を繰り広げてきた検察が、依然として息子の延世大学大学院入学に関する参考人を取り調べるなど、追加捜査を活発に進めてきたが、最近になって限界に直面している模様だ。
27日、検察の内外関係筋によると、ソウル中央地検の反腐敗捜査2部(コ・ヒョンゴン部長検事)は25日、チョ前法相の息子であるチョさんが入学した、延世大学政治外交学科一般大学院の元職員Aさんを呼び、チョさんの入学過程にチョ前法相の関与があったのかや、面接点数表が紛失した経緯などを追及した。去る21日には、大学院入試過程の総括責任者といえるB教授や他の教職員なども呼んで調査した。
これらの調査の過程で検察は、チョさんの大学院入試疑惑を裏付ける証言を確保できなかったと伝えられた。
チョさんは、2017年の2学期および2018年の1学期に、それぞれ延世大学政治外交学科大学院の修・博士統合課程および修士課程に志願し、最初は落ち、2度目に志願した修士課程に合格した。2016年から2018年1学期までの大学院入学者全員の面接点数表は紛失されている状態だ。紛失経緯は確認されていない。
検察は、チョさんがその大学院に合格した時点前後の面接点数表など入試関連資料が消えたという点と、当時チョ前法相が大統領府民情首席を務めていたという点などを根拠に、チョさんの入学過程にチョ前法相の関与があったと疑ってきた。しかし検察は、チョン教授に対する先の二回の起訴段階では特別な容疑点を見つけられず、公訴状に含ませることができなかった。
検察に呼び出された元教職員 "チョ・グクの息子が志願したのかも知らなかった"
チョン教授の起訴後も検察は、関連捜査を積極的に行ってきたが、参考人の供述などを総合してみると、容疑を引き出すのが容易ではない状況だ。
特にAさんは、25日の取り調べで「チョさんが志願した時、チョ・グクの息子かどうかも知ることができなかった」と供述した。B教授も、これに先立って行われた取り調べで、同様の趣旨の供述をしたことが伝えられた。
Aさんは本紙との通話で「検察が消えた入試書類について調査すると言うので行ったところ、(検察が)チョさんが入学したときに外圧があったのか、チョさんがチョ・グクの息子であることを知っていたのか、最終合格者を選定するときに、主任教授であるB教授が他の志願者の点数表を見て最終的な予備順位を直接付けたのか、などを聞いてきた」と話した。
続いて「捜査した検事に“B教授はポリフェッサー(現実の政治に積極的に参加する教授を指す言葉)のようなことが嫌いな方で、そんなこと(チョ・グクに関する外圧や介入)に組みするような方ではない”というふうに話した」と検察に供述した内容を説明した。
B教授は最近まで、保守系日刊紙に定期的に寄稿していたことが確認された。参考人供述の内容などと照らし合わせてみると、常識的にB教授がチョ前法相の関与によって振り回されたと疑うには多少無理があるように見える。
Aさんは「大学院入学のマニュアル上、外圧が作動しにくい構造」とし「著しく劣った要件で志願して修・博士統合課程に合格したというなら別だが、修士課程に合格する上でチョさんのスペックは大きく劣っていなかったと記憶している」と説明した。
今後のチョ前法相の捜査過程に関して、検察関係者はこの日、「起訴されなかった容疑についてチョン教授を追加で取り調べる必要があり、(その結果により)必要な場合には、チョ前法相との関連性も確認することができる」と短く話した。
記事出典:民衆の声