2012年 ”褒賞のための職印使用” 公文を決裁した副総長「総長に代わって私がしたこと」
19.12.23 17:23 l 最終更新19.12.23 17:23 l ユン・グンヒョク(bulgom)
チェ・ソンヘ総長が決裁していない東洋大学の「表彰状公文」が見つかった。これまでチェ総長は、情景芯(チョン・ギョンシム)教授(東洋大学、チョ・グク前法相夫人)の娘の ”表彰状偽造” の根拠として、「私は(総長職印の使用を)承認したことがなく、(公文を)決裁したこともない」「(表彰には)総長職印が押されていなければならず、職印は私が決裁しなければならないもの」と言ってきた。これを覆す文書が初めて発見されたものだ。
”2012年褒賞のための総長職印使用”という公文を入手してみたら
23日、<オーマイニュース>は、2012年10月20日に施行された東洋大学の内部決裁公文(文書番号 教養-022)のコピーを入手した。この公文の件名は ”2012市民人文講座支援事業修了証発行に依る職印使用の件” だった。この時期は、検察がチョン教授を表彰状偽造容疑で1次起訴したときに指摘した時期とほぼ一致する。
教養学部が作成したこの公文は「履修者に修了証と賞状を発行し、これに伴い総長職印を使用したいので、決裁を求める」とし、次のように書いた。チョン教授も教養学部に所属している。
「対象者:修了証200名、賞状10名(正確な人数は最終講義日の出席状況に応じて変動することがある。)」
この公文の内容は、賞状授与のために総長職印を使用するというものだ。その一方で、賞状を受け取る者の名前はもちろん、人数さえ決められていないまま、公文が決裁された。
特にこの公文は、チェ・ソンヘ総長ではなくファン・ジョンギュ副総長が専決(機関長に代わって決裁)したことが確認された。この公文を見ると、副総長決裁欄には「専決」という印のみが押されており、総長決裁欄には「ファン・ジョンギュ」という文字を書き流したようなサインが入っている。
これについてファン前副総長は、この日の<オーマイニュース>との通話で、「その公文で副総長欄に ”専決” という印が押されていて、最終的な決裁権者である総長欄に副総長のサインがあるのは、私が専決した公文だったから」とし、「当時(部外者に対する修了証や賞状授与などは)専決によりそうしていた」と明かした。それとともにファン前副総長は「今回の(チョン・ギョンシム教授に関する)件について、インタビューを絶対にしないことを原則として守ってきたが、資料を見ながら聞いてくるので、私の判断を話したもの」と付け加えた。
この公文の決裁ラインに肩書きが出てくる、当時 ”(教養)学部長” だったチャン・ギョンウク教授も、「東洋大学の規定を見ると、在学生・職員・教授に対する褒賞は ”総長” の決裁事項だが、キャンプに参加した外部学生については別途の規定がない」とし「これにより、当時のファン副総長が専決したもの」と述べた。
当時、この公文を直接起案したという助手・Aさんは<オーマイニュース>との通話で、「授賞者の賞状に総長職印を私が押したので、チェ総長もファン副総長も受賞者が誰なのか知らなかっただろう」とし、「当時は賞状職印台帳にも授賞者名を記載しなかったが、このようなケースは私たちの大学ではかなり多かった」と話した。この言葉どおりなら、チェ総長が授賞者名簿を知り得なかったケースもあることになる。
東洋大学で10年以上チーム長として働き、この大学の行政に明るいBさんは、「チェ総長は自分が表彰状の職印使用を決裁してこそ表彰状の発行が可能で、そうでないものは偽造だという式に話したが、これは事実と違う」とし、「実際チェ総長は学校に出勤しない日が多く、かなり多くの公文は副総長の代決や専決で処理されたが、今回出てきた公文もそうした無数の内部公文の一つに過ぎない」と説明した。
”チェ総長の主張が正しければ、相当数の表彰状が偽造"
先にチェ総長は、”表彰状偽造” 疑惑を最初に提起した時期である9月3日、<中央日報>など多くのマスコミとのインタビューで「総長の表彰状を与えたこともなく、決裁したこともない」と明らかにしている。同月5日、<毎日経済>とのインタビューでは「(表彰状には)総長職印が押されていなければならない」とし「職印は私の決裁を受けるべきもの」と指摘した。
チャン教授は「自分が決裁したことのない表彰状は偽造というチェ総長の主張が正しければ、副総長が決裁した公文に出てきた賞状はすべて、偽造もしくは効力がない不正な賞状ではないか」と皮肉った。
<オーマイニュース>は、これに対するチェ総長の釈明を聞こうと電話をかけ、携帯メッセージも送ったが、回答を聞くことはできなかった。
記事出典:オーマイニュース