検察調書の内容で見出しつけた保守マスコミ..ネチズン「最悪の新聞」
キム・ミラン記者 | balnews21@gmail.com
釜山大学医専院(医学専門大学院)の教授が「東洋大学表彰状は点数に“全く影響がなかった”」と明らかにしたことを28日、<亜州経済>が報じた。
媒体によると、この日、ソウル中央地裁刑事合意25-2部(イム・ジョンヨプ部長判事)の審理で開かれた情景芯教授の続行公判に証人として出席した釜山大学医専院のチョ教授は “(面接当時)面接官に志願者の入学願書や自己紹介書が一切提供されなかったため、表彰状が点数に全く反映されるはずがないのではないか」という弁護人の質問に「全く反映され得ない」と証言した。
また、弁護人がチョ・ミンさんに関連して2015年度を特定して「証人もその当時、知性評価する際に確認したのは、名前と受験番号程度ですね。それならブラインド形式でしょう?」と聞くと、チョ教授は「受験番号はあったが名前があったのかは覚えていない」と述べた。これを受けて弁護人が「では完全ブラインドですね?」と再度尋ねると、彼は「そうだ」と答えた。
自己紹介書を見たこともないのに、チョ教授はなぜ検察の事情聴取の時に表彰状について言及したのだろうか。<亜州経済>は、チョ教授が “検察が表彰状に対する責望(叱ったりとがめたりして不満に思う)をしたため” と説明したことを伝えた。
一部の保守系マスコミは、この日の情景芯教授公判に関する記事の見出しを次のようにつけた。
チョ・ミンを面接した医専院教授「最悪の学生を選んだようで虚脱」<朝鮮日報>
チョ・ミンを面接した医専院教授「最悪の学生を選んだよう...虚脱」<国民日報>
チョ・ミンを面接した釜山大学教授「最悪の学生を選んだようで虚脱」<中央日報>
「最悪の学生を選んだようで虚脱する」...チョ・グク娘の面接委員の証言<ニューデイリー>
上記マスコミは、チョ教授のこの発言がこの日の公判で出てきたかのように見出しをつけたが、これは事情聴取時の陳述を検察がこの日の公判で公開したものだ。
<亜州経済>を除く他のマスコミの記事では強調されなかったが、この日の公判ではこの発言が出るようになった背景が弁護人側の尋問によって明らかになり、反転が生じた。チョ教授のこの発言は “(当時まで)マスコミで報道されていた事実が正しいとするなら” 最悪の学生を選んだものだという推測性の発言だったということだ。
弁護人が「証人はチョ・ミンの自己紹介書を見たことがなく、マスコミの報道をもとに、マスコミが正しければ最悪の学生を選んだと推測して話したものですか?」と聞くと、チョ教授は「そうだ」と答えた。
特に中央日報は、このような内容の弁護人側の反対尋問を記事に盛り込みながらも、見出しを「チョ・ミンを面接した釜山大学教授 “最悪の学生を選んだようで虚脱”」と付けた。
釜山大学医科大学A教授の証人尋問
検察尋問の中で 検=検察で事情聴取を受けた時に ”釜山大学は少しでも良い学生を選ぼうと努力したが、敢えて経歴を虚偽で記載するなど想像すらできなかった” と陳述されましたが、正しいですか? A=はい。
弁護人反対尋問の中で 情教授の弁護人(弁)=先ほど検事さんが質問しましたが、検察の事情聴取で所懐を明らかにしながら「釜山大学は少しでも良い学生を選ぼうとしたが、最悪の学生を選んだようで虚脱する、敢えて虚偽の経歴を提出するなど想像できただろうか」と仰いましたよね。 A=はい。 弁=証人は、敢えて経歴を虚偽で記載したものを見たことはないでしょう? A=はい。 (中略) 弁=証人はチョ・ミンの自己紹介書を見たことがなく、マスコミの報道をもとに、マスコミが正しければ最悪の学生を選んだと推測して話したものですか? A=はい。 |
▲<中央日報オンライン版記事>より
するとその記事には、「悪意のある見出し(サンサン**)」、「検察尋問だけ見て来てそれだけを書いたんだろう。もうみんな知ってるよ!!!(幸福**)」、「見出しを本当に悪意的に付けたな(ユン**)」、「見出しが何故ああなの?(ミニ**)」、「最悪の新聞のひとつ(地の果て**)」などのコメントがついた。
一方、<亜州経済>は「これまで検察はチョさんがチョ前法相の娘だということが合格に影響を及ぼしたという立場だったが、名前はもちろん自己紹介書すら見たことがないという証言が出てきて、基本的な事実関係から揺るがされるほかなくなった」と指摘した。
出典:告発ニュース