『キム・オジュンのダース・ベイダー』第83回(2019.10.18放送)より
37分37秒から41分25秒までの抜粋↓↓
曺国(チョ・グク)は、候補者から長官になり辞任するその瞬間まで、一度も”生きている権力”だったことがない。最初から最後まで。曺国ゆえに報道できないことがあったか? たったひとつでも?
曺国ゆえに果てしなく報道した。
曺国ゆえに大統領府が、報道機関や放送局の社長に電話して、差し止めた記事がただのひとつでもあったか? 李明博(イ・ミョンバク)の時のように、『PD手帳』の人たちを犬のように引っ張って行った、そんなことがあったか? 現職から追い出され…首を切られ…左遷され…ただの一人でもいるか? 時事番組がすべて廃止され、ブラックリストに上がり、MBCの象徴だったソン・ソクヒが会社を辞めなければならず…そんなことがあったか?
どこが”生きている権力”なのか?
職位が、そのまま”生きている権力”になるのではない。
そんなことがただの一度でもあってこそ、自分たち(マスコミ)が立っているその悲壮なポジションが問題になるのだ。一人でシャドーボクシングしながら、一人で投影しているだけだ。私は本当に片腹痛かった。
権力が“生きている権力”と呼ばれる理由は、権力が持つ合法的/非合法的な手段、資源を総動員し、実際に相手を破壊できるからだ。実際に報復できるからなんだ。李明博、朴槿恵(パク・クネ)の時に全部見たじゃないか。眉ひとつ動かさず、非常に軽く、自分が持つ機関を動員して…
そんなことをされた記者が(この政権で)ただの一人でもいるか? 電話の一本でも、社長から「それをするな」と電話の一本でも受けた記者がいるのか? 生きている権力と戦うだって? ただ長官という職責一つと戦ったんだよ。しかも反論しない(職責と)。
曺国は相手を圧迫する権力行使をただの一度もしたことがない。あの数十万件の記事で、ただの一件でも訴えたことがあるか? ないじゃないか。一体どんな脅威を感じたんだ自分たちが? どんな権力と対抗したんだ? あまりにも簡単に記事を書いた。なぜ? 相手はサンドバッグだから。生きている権力? 話にならない。
本当に記者たちが立ち上がるべきなのは、ユン・ソクヨル総長がハンギョレのハ・オヨン記者を訴えた。もちろん私は、ユン・ソクヨル総長が接待を受けたというのは事実ではないと最初から話したし、いまでもそう考えている。それはそれで明らかになるべきだと考えている。ところがそれはそれとして…。またユン・ソクヨル総長は個人的に侮辱を感じただろう。それも私は理解する。検察がこのために捜査を萎縮させるかと思って、現職の検事総長として初めて報道機関でもない記者個人を訴えると説明した。一理ある部分がないわけじゃない。しかしそれは検察の立場だ。検察の立場を明らかにすれば、全部黙っていなくちゃならないのか? そうじゃないだろう。それなら、検察の立場は立場だが、記者の立場というものがあるじゃないか。どれだけ萎縮するだろうか? そうだろう?
それなら、そういう時はみんなで連帯しなくちゃならない。ハ・オヨンが好きか嫌いかは別にして、現職の検事総長が告訴してはいけないと記者たちが声明を出さねばならない。味方してやらなければならない。誰がそうしたか? そうしなかったじゃないか。なぜ? 本当の”生きている権力”だから。怖いんだよ。ぐうの音も出ないじゃないか。
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1. 李明博・朴槿恵時代に権力に立ち向かった革新的記者たちが、今回の曺国事態では曺国の反対側に立った。
2. 彼らは”生きている権力”に対抗するのが自分の正義だという錯覚に陥っている。
3. 数十万件の悪意的な記事に対し曺国はただの一件も訴えなかった。
4. ユン・ソクヨルは本人に悪意的なたった一件の記事をも即座に訴えた。
5. 記者たちはマスコミを脅かすこの行為に対しいかなる声明も出さず、ぐうの音も出せずにいる。
6. なぜなら、実際に”生きている権力”は検察だから…。
反論しない曺国には狂ったように吠え立てて、
ユン・ソクヨルの記者告発にはぐうの音も出ない、
記者たち、卑怯ですね
出典:Clien